2014/01/15

cine memo 1. ザ・フューチャー/the future


2.20.wed.2013 @梅田ガーデンシネマ ☆☆☆1/2 
公式サイト→
※各リンク先、音ありサイトに注意。

ミランダの映像作品は長編映画2作しか見てないけど
(短編小説「いちばんここに似合う人」は読んだ)
彼女の実年齢で等身大の視点で制作されていて、
前作はアラサーで未来への希望があって無邪気さがあり、
今作は中年に差し掛かり余生について考える女性が
将来を考え現実と向き合う不安や葛藤、悲観的思考、
エゴが生々しくシビアに描かれていた。

前作「君とボクの虹色の世界」はユニークなストーリー、
ビジュアルセンス、現実と夢見がちでガーリーな要素が
程良いバランスですごく好きな作品だったけど、
今回は幻想的な映像やユーモラスな要素もありつつ、
よりシュールでシニカルな作品だった。
恐らく、ヒロイン同様現実と向き合うべき世代なので
心がヒリヒリ、ズシンと気持ちが滅入った。
(この後ハシゴして、夢心地な「ルビー・スパークス」
を見たので順番的に救われた…)

ヒロインのソフィーは限られた時間で新しいことに
チャレンジし、オリジナルダンス制作を決意するものの、
三日坊主ならぬ一日でギブアップしちゃう根性なしで
(諦めるの早過ぎ〜w)パートナー裏切って浮気して
気を紛らせたり。。
ズルズル逃げ(負)の方向に向かってく様が見苦しく、
ネコを迎える為に始めたはずの新しい人生が、
自分たちのことで精一杯で悲劇を招き痛々しかった。
見た直後は思ったよりは重くないと思ったけど、
思い返してこうして文章にしてみるとヘビーな内容で
ちょっと後味良くなかったかな。。


とは言えひたすら重いわけではなく、
ソフィーの独特なヘッポコダンス↑は笑えるし、
彼女のファッションセンスは相変わらずツボで、
ワンピ↓とかワードローブはとても可愛かった。
顔出しなしのケガした老猫パウパウの声(ミランダの
声らしい)も可愛くて癒された♡



本題と脱線するけど…
ミランダ&マイク・ミルズとアニエス・ヴァルダ&
ジャック・ドゥミのカップルって何となくスタンスが
似てて、M.ミルズとJ.ドゥミの作品は男性だけど甘く
ロマンティックで優しさがあって娯楽的で、
逆にミランダとA.ヴァルダはパートナーの作風に比べ、
シニカルで現実的な作風のような気がする。

パッと多くは思い浮かばないけど、女性監督の方が逞しく
少しアグレッシブなのかな。
監督業も順調なジュリー・デルピーも若い頃は儚げな
パリジェンヌ美女イメージだったのが、良い意味で年々
タフで果敢に生きる自立した現代的な女性像が強くなり、
自身の監督作2days〜(paris/new york)シリーズ、
出演作のbefore〜(sunrise/sunset)シリーズの過程でも
反映されてますね。

中年になった新作「before midnight」でもさらに
逞しくなった姿(予告編見た感じ、体格も少し逞しく
なった感じがする…)を見るのが楽しみ。
年を重ねてタフに立ち向かうジュリーのキャラは爽快!



0 件のコメント:

コメントを投稿