2012/01/31

2011年鑑賞シネマメモ(宅映画-1)

今更ですが、 2011年の宅鑑賞映画のまとめ。
長くなるので3回に分けます。

1)アイドルを探せ/cherchez l'idole 
63年89分(仏/カラー)図書館video ☆☆☆ 
director: ミシェル・ポワロン
cast: 
ダニー・サヴァル、シャルル・アズナーブル、
シルヴィー・ヴァルタン、ジョニー・アリディ、ミレーヌ・ドモンジョ
memo:
シルヴィ・ヴァルタン、ジョニー・アリディ主演とあり、
二人がメインの話と思ったら、途中ライブシーンで
本人役で出演するものの、メインは高価ダイヤをめぐって
若い男女の駆け引きを交えたドタバタ・ラブコメディ。
ヴァルタンもアリディもファンじゃないけど、
有名歌手主演ってキャッチがサギ的だし、
主演の役者さん
たちの立場が何だか可哀相。
主演じゃないのに、邦題タイトルに名前の入った80年代
アイドル映画「マドンナのスーザンを探して」と手法が
似てる?結構そういう邦題多いけど…
(「スーザンを探して」自体は好きな
80s映画だけど)
原題どおり「アイドルを探せ」で直訳ですが、
筋に合わせるなら「宝石を探せ」になるのでしょうか。

アリディさんは、本国や60sファンの間で大スターらしいけど、
私はルコントの「列車に乗った男」で俳優として初めて知り、
後に著名な歌手だと知りました。この作品で彼は渋い男を好演し、
映画も秀作。ちなみに、共演のJ・ロシュフォールの方が好みです。

2)青いパパイヤの香り/l'odeur de la papaye verte
93年104分(仏/カラー)図video ☆☆☆ 
director: トラン・アン・ユン
cast: トラン・ヌー・イエン・ケー、リュ・マン・サン、
グエン・アン・ホア
memo:
ベトナム系フランス人監督トラン・アン・ユンの
長編デビュー作。公開からもう20年も経つんだなー。。
本作のヒットで日本でのベトナム・ブームの先駆け
なったんだよね、多分。
同監督の「夏至」を劇場で見て、ベトナムの風景や
インテリアが美しく、昼寝に適した心地良さで爆睡、
内容ほとんど記憶なし。良く言えば叙情的、
大雑把に言うと気怠い昔ながらのフランス映画でした
そして、ようやく見た「青いパパイヤの香り」は
絵的に美しく、身分違いの青年への女中少女の切ない
恋心が見どころ。
が、期待値高過ぎて「夏至」同様、気怠さ>映像美。

05年に実際旅行で訪れたベトナム「夏至」や
「青いパパイヤ」のような優美なイメージより、
キッチュ&エネルギッシュ、喧騒な雰囲気で賑やか。
もしかしたら(見てないけど)筋書きを見た感じだと
シクロリアルなベトナムに近いのかな。
原作熱烈信者の多い日本では批評の方が多そうな
ノルウェイの森」は、原作未読なのが幸いしてか、
それほど悪印象なく、内容はともかく映像の美しさ、
特に自然の映像美に魅了されました。
この監督作での個人的好みは…ノルウェイ>パパイヤ
夏至です。


3氷点 
66年97分(日/BW)図video ☆☆☆1/2 
director: 山本薩夫 original story: 三浦綾子
cast: 
若尾文子、安田道子、船越英二、山本圭、津川雅彦、森光子
memo:
先にあらすじ全容を読んで展開を知っていた為、
衝撃は薄かったけど、かなり理不尽な話だったような。
妻(若尾文子)の裏切りに対して(船越英二)が
行った復讐が、のちに義娘(大楠道代)周囲の人々を
追い詰め苦しめることに。
おぼろげな記憶で内容的に参考にならないけど、
以下、キャストの印象のみ感想メモ。
母でなく、女をむき出しにした悪女の若尾文子が
憎らしいけれど艶やかで美しい。
悲劇のヒロイン・陽子をけなげで清純に演じた安田
大楠)道代は「顔」などのイカつい(逞しい)姐さん
印象が強いけどこんな可憐な時代があったのですね。
大人びた雰囲気の陽子に対し、義兄の山本圭の高音声で
子供のような幼い話し方やネチャッとしたルックスで、
もうちょっとマシなキャストなかったのかな

4)百万円と苦虫女  
08年121分(日/カラー)深夜TV ☆☆☆1/2  
director: タナダユキ
cast: 
蒼井優、森山未來、ピエール滝、佐々木すみ江、竹財輝之助、
斎藤隆成、島田久作、木村緑子、モロ諸岡、笹野高史
memo:
人を信じて裏切られ、人間不信になり、不器用で
コミュニケーション能力低く、ドン臭いヒロインを、
明るく爽やか、世渡り上手そうと対照的な蒼井優が
好演するユル系映画。
日本映画たまにしか見ないので詳しくないけど、
最近ユルい感じの作品多いような。

ワケあって前科者になり(何でだったっけ?)実家に
居づらくなり家出し、誰も自分を知らない土地を転々
(いい年してヒロインの気持ちに何となく共感する
要素あり…)やっと好きな出来て幸せになれるかも
ってとこで、またヘコんで。。
リアルな感じでいいと思ってたのが、男の態度が
怪しくなり浮気+依存症のダメ男なのかと思いきや、
実は…って急に中学生や少女マンガっぽいこじつけな
展開でリアルじゃなくなったのが残念
ラストはうまく行く方を願うけど…!
蒼井優はやっぱカワイイけど、森山未来っていつも
魂抜かれたような表情で、ヘタレなの多い気がする。
吉岡秀隆みたいなポジション?


5)ホテル・ニューハンプシャーthe hotel new hampshire 
84年109分(米/カラー)図video ☆☆☆1/2 
director+screenplay: トニー・リチャードソン
original story: ジョン・アーヴィング
cast: 
ジョディ・フォスター、ロブ・ロウ、ポール・マクレーン、
ボー・ブリッジス、ナスターシャ・キンスキー、
マシュー・モディーン、セス・グリーン、アマンダ・プラマー
memo:
シュールでクールな映画「ロイヤル・テネンバウムズ」
(by ウェス・アンダーソン)のオマージュ元と言われ、
見たいと思っていた「ホテル・ニューハンプシャー」。
深夜TVでよく部分的に見ていたけど(ナスターシャ・
キンスキーがクマのぬいぐるみ着てるシーンとか)
ようやくフル鑑賞
「テネンバウムズ」もシュールな世界観だけど、
こちらはさらにエキセントリックでぶっ飛んでる。
原作者は「ガープの世界」でも不思議世界を描いた
ジョン・アーヴィング。「サイダーハウス・ルール」
映画化されている。
「テネンバウムズ」より「ニューハンプシャー」の方が
人の死や暗さや重さあり、より変態的で波瀾万丈。
「テネンバウムウムズ」のパロディ(オマージュ)ネタ
見つけるのが面白かった。

ジョディ・フォスター演じるフラニーのブロンドボブ
ルックスからクールで性に奔放なところ、弟を翻弄する
キャラまで、グウィネス・パルトロウが演じたマーゴ
(fromテネンバウムズ)キャラに継承されている。
グウィネスは特に好きな女優ではないけど、
クールでエキセントリック美女のマーゴはハマリ役、
彼女の出演作で個人的にベスト。

自分を醜いと思い込み、クマのぬいぐるみをかぶる
レズビアンのナスターシャもエキセントリック。
「テス」と「パリ、テキサス」の時が最強に美しいが、
ぬいぐるみ着てても美しかった。

ジョディとアブナイ関係の姉弟を演じたロブ・ロウ
言えば、80年代モテまくったエロイケメン。
どこがいいの?と当時思ってたけどこの作品見て
ちょっとわかったかも。
この人とダイアン・レインって当時エロシーン多い
映画多かったので(今見たらそうでもないかもだけど)
エロ男優・女優のイメージが強い。。
当時爽やか青年の印象だったマシュー・モディーンが
イヤ〜なアメフトボス役やっててこういうイタイ
タイプもやってたんだねーと思いつつ、ロブ・ロウ
方がこの似合いそうと、ギャップがオモロかった。


ロブもマシューも80年代イケメン・アクター扱い
だったけど、ハマった記憶なし。
ニヤけ王子アンドリュー・マッカーシーやトム様
(「トップガン」なんかストーリーも全然面白くないし、
キャーキャー言ってる意味が理解出来ず)も同様に。
ハマってたのは、リバー・フェニックスやジョニデ、
クリスチャン・スレイターなどのアウトロー系、
ジョン・クライヤーなどお茶目で三枚目系、
時にエリック・ストルツのような草食ナイーブ系。
スレイター氏以外は今も好みで、好きな俳優タイプは
ブレないようです。(いつの間にか好みの男の話に...)

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