2012/12/30

レ・ミゼラブル/les miserables(追記あり)

12.27.thu @TOHOシネマズ梅田 ☆☆☆☆ 詳細

2012年最後の劇場鑑賞映画。
レア・セドゥ見たさに「マリー・アントワネットに別れをつげて」
締めくくろうと考えてたけど、レビューチェックで
イマイチっぽかったのでDVD待ちにすることにして、
代わりに溜まってたtohoシネマズのポイント使って
話題の「レ・ミゼラブル」に変更。

ミュージカル版など詳しく知り尽くしてる人には色々と
注文もあるかもしれなけど、舞台編も過去映画化作品も未見
著名作なのにストーリーもあまり知らないままに初鑑賞、
タイトルからして暗い悲劇っぽくて小難しそう?と
躊躇したけれど、わかりやすいヒューマンドラマで、
前知識なく気負わず見たので新鮮に感じ、自然に感動した。
一般レビューでこぞって「感動した、泣いた」と見てたので、
ここでみんな泣くんでしょ?と思いつつ自分もまんまと
感涙へと誘導された。

(※少しネタバレ追記)
姪っ子の為にパンを盗んだだけで、長年の罰を課され、
改心してリセットしようとしても、執拗に追い詰められる
ジャン・バルジャンの壮絶な人生。
切なくて胸が苦しくなったけど、他人を蹴落とそうとする
嫉妬深い心ない女たちのせいで、堕落させられ酷過ぎる
人生を送ったファンティーヌに比べると、サバイブした
彼の人生は幸せだったのではないかなと思った。
今の時代も理不尽なことは多いけど、この時代の庶民たちは
本当に苦労して命がけで生きてたんだなと改めて思う。

全編ミュージカルなのでやっぱりちょっと疲れるし、
歌の合間に会話調台詞があると安心したりもしたけど、
キャスト皆歌が上手かった。
特に女優陣のソプラノヴォイスが美しく、
ウィスパーパートも途切れることなくしっかり通る歌声。
アン・ハサウェイが堕ちてボロボロになって悲劇的に
歌い上げるところ、良かった。
あまりミュージカルや舞台見なくて稚拙な感想になるけど、
専門的なミュージカル俳優でないのに、歌と演技が同時に
出来るのってすごい(演技と踊りもそうだけど)。
歌に集中すると表情が疎かになるんじゃないかと思うけど、
ちゃんとどちらもセットで表現してる。

主演のヒュー・ジャックマンって漠然と二枚目スターの
イメージしかなくて興味なかったけど、今回は役得のせいか
なかなか良かったし、結構いい年なんだなと思った。
宿敵のラッセル・クロウが、初め大森南朗に見えたのと、
終盤橋の上で己の信念と善との葛藤に苦悶しリフレインで
行ったり来たりしてるのが若干クドく焦れったくて、
レイザーラモンRGの「あるある~」ネタを思い出し、
緊迫シーンなのに一人ニヤニヤ暗闇で笑いを堪えてた。。
そして、その後まさかの展開…非情で冷酷な男の冷たい心に
人間らしさが垣間みれたのが印象的だった。
少女時代のコゼット、子役時代のダコタ・ファニング似で
ルックスも歌声も可愛らしかった♡
成長したコゼットの人、見覚えあると思ったら未見だけど
「クロエ」や「赤ずきん」などでロリ系悪女っぽい印象の
女優さんだったのね。

ヘレナ・ボナム・カーター姐さんの意地悪オババがハマってて、
元々ネズミ顔だけどティム・バートンとくっ付いてから
チンチクリンな3枚目のタイプキャストが多い気がする…
この監督(トム・フーパー)前作「英国王のスピーチ」にも
出てたみたいだけど、こちらはシリアスな役だったのかな。
全般シリアスなのに、この人とダンナ=サシャ・バロン・コーエン
(誰かと思ったら、あのフレディ・マーキュリーみたいな
ルックスのおかしな独裁者のコメディ映画の人らしい)
コンビの登場シーンだけ、急にコミカルで浮いてるような、
重さが紛れてホッとするような。。
ミュージカル版もこんなノリなのかしら?

過去の映画化版も色々あるようで、2000年フランス版が
興味深い。本場で原語(多分フランス語劇だよね?)で、
キャストもしっくり来そう。ジャン・バルジャン=ドパルデュー、
ジャベール=マルコヴィッチ、コゼット=ヴィルジニー・ルドワイヤン、
ファンティーヌ=シャルロット!薄幸女が似合い過ぎる…)
95年にも仏版、J・P・ベルモンド主演でやってたようですね。

ところで、巷で見掛ける「レミゼ」って言葉、初め何のことか
さっぱり理解してなくて最近の流行語なのかと思ってたら、
ある時やっと「レ・ミゼラブル」の略称ってことを知りました。

久々に映画日記をマトモに書いたけど、今年ラストの映画は
なかなか良い作品で見納め出来て良かった。
間に合えば、年内に劇場鑑賞映画総括メモを書きたいと思います。

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